弁理士松田聡の紹介 ~ 弁理士とは?
弁理士松田聡のプロフィール
- 東京都出身
- 早稲田大学理工学部機械工学科卒業
- ベンチャー企業知的財産部門及び大手電機メーカー知的財産部で約5年間勤務
東京都内特許事務所で約9年間勤務 - 1995年 弁理士登録(弁理士登録番号10788) 日本弁理士会
- 2006年 東京都新宿区で松田国際特許事務所を開設
- 2008年 特定侵害訴訟代理業務の付記登録 付記弁理士 | 裁判所
- 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー
- 専門:機械、メカトロニクス、制御、光学、流体、半導体デバイス
- 趣味:スポーツ観戦、映画鑑賞、熱帯魚、ウォーキング、筋トレ
弁理士について
弁護士なら知ってるけど、弁理士って何?って方が多いのではないでしょうか。仕事関係でお会いする場合には、もちろん弁理士についてある程度ご存知の方がほとんどなのですが、プライベートで弁理士ですって自己紹介しても弁理士って何ですか?って聞き返されることがほとんどであるっていう印象です。特に文科系出身の方にはあまりなじみがないように思います。
私も実は大学時代に友達から教えてもらって初めて弁理士について知りました。理科系の人間は自分で技術を開発していけなきゃ楽しくないっていう人が多いので、積極的に弁理士に興味を持つ人は大学時代には少なかった記憶があります。
弁理士って簡単に説明すると、発明や商標やデザインなどの知的財産について専門的な知識をもってる人達です。
具体的には、特許庁に特許出願手続をして特許権を取得できるようにお手伝いしたり、商標登録出願、意匠登録出願などについても同様に商標権、意匠権を取得できるようにお手伝いしたり、他社から権利侵害だと警告された場合に的確に対応できるようにお手伝いしたりなどの仕事を主に行います。
私は基本的には弁理士の仕事はあくまで裏方の仕事であって、主役である発明者,創作者などを裏からいかに支えることができるかが重要であると思っています。
地道な仕事ではありますが、それなりにやりがいのある仕事ではないかと日ごろの業務を通じて感じております。
弁理士についてもっと正確にお知りになりたい方は、弁理士とは | 日本弁理士会をご参照ください。
データでみる弁理士
弁理士の人数のデータなどを簡単に紹介しておきます。
日本弁理士会の最新の会員分布状況(PDF226KB)によると、2024年3月31日現在で、弁理士(自然人)の会員数は合計で11,745人です。1万人を超えています。
弁理士の文科系,理科系の比率は、文科系が18.3%、理科系が77.8%、その他が3.9%です。
特許の仕事が中心になることが多いので理科系が圧倒的に多いですが、文科系の方々は商標などを中心に活躍されています。
弁理士の男女の比率は、男性が83.0%、女性が17.0%で、男性が8割以上ですが、女性は化学系、商標などを専門に活躍されることが多いのかもしれません。
ちなみに、弁理士白書 平成26年度版(日本弁理士会)によると、女性初の弁理士は昭和10年に誕生していて、弁護士、税理士、公認会計士、行政書士、社会保険労務士を含めた中でも女性初としていちばん早い誕生であるそうです。
弁理士の資格を取得するためには、現行の弁理士法では、弁理士試験に合格した者か、弁護士となる資格を有する者か、特許庁において審判官又は審査官として審判又は審査の事務に従事した期間が通算して七年以上になる者(特許庁有資格者)であって、実務修習を修了したものと規定されています(弁理士法第7条)。
この規定からすると、弁護士さんの仕事と弁理士の仕事って同じようなものなのかと勘違いされるかもしれませんが、根本的に仕事内容は異なると思います。
弁理士の資格を取得した者のうち、弁理士試験合格者が92.4%でほとんどです。特許庁有資格者は3.7%、弁護士となる資格を有する者は3.9%と、少数であることがわかります。
弁理士試験に合格するという目的で泣く泣く勉強しないと、実務を行っていく上で必要となる法律や条約である特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約、特許協力条約(PCT)などをまんべんなく正確に理解することは私には難しかったと思います。
特許事務所に勤務していて特許出願書類を作成することが中心であった頃には、弁理士試験で勉強した法律の知識なんて限られた範囲でしか実務には直接かかわってこないよなんて勘違いしていたこともあったのですが、特に中小・ベンチャー企業様からご相談をお受けする立場になってからは、広い範囲での法律的な知識を前提として身につけていないと、まともに対応できないことがよくわかりました。
付記弁理士とは
弁理士は、特許権や商標権などの侵害訴訟(特定侵害訴訟)では訴訟代理人となることができず、あくまで「補佐人」として、当事者又は弁護士である訴訟代理人とともに出頭して、陳述又は尋問をすることができるのみでした。
平成14年の弁理士法改正によって、弁理士は、特定侵害訴訟代理業務試験という試験に合格すると、弁理士登録にその旨の「付記」を受けることができ、弁護士が訴訟代理人になっている事件に限って「訴訟代理人」となることができるようになりました。
このような弁理士を付記弁理士といいます。
付記弁理士であっても単独では訴訟代理人となることができません。
正確には、ここでいう特定侵害訴訟とは、「特許、実用新案、意匠、商標若しくは回路配置に関する権利の侵害又は特定不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟」のことをいいます。