日中特許審査ハイウェイのプレパイロット(検証作業)開始
5月4日に北京で行われた日中特許庁長官会合で、日本と中国との間の特許審査ハイウェイ(PPH(Patent Prosecution Highway))について一定数の案件を用いたプレパイロット(検証作業)に着手することが確認されました。
日中特許庁長官会合において審査協力の更なる強化を確認~「日中特許審査ハイウェイ」・プレパイロット開始~(METI/経済産業省)(リンク先削除されました。)
SIPO and JPO to Commence a Pre-Pilot of Patent Prosecution Highway between Both Offices(中国国家知識産権局)
プレパイロットは、特許審査ハイウェイの試行に先立って行われるもので、それぞれの国での特許審査ハイウェイにおける内部手順を確認するためのものであるそうです。
日中特許審査ハイウェイの試行が始まれば、一般の利用も可能になります。
日中特許審査ハイウェイの試行が開始されると、日本で特許権が取得可能であると判断された特許出願については、中国で出願人が特許審査ハイウェイの申請をすれば簡易な手続で早期に審査を受けることができるようになります。またその逆も可能になります。
中国の発明特許出願件数は急増していて、2010年の発明特許出願件数は391,177件(2009年と比べて24.35%増)であり、日本を抜いて世界第2位になりそうです。
中国への外国からの発明特許出願件数としては、日本からの出願件数が33,882件(2010年)と一番多いです。
なお、中国の発明特許出願の実体審査までにかかる期間は24.2ヶ月程度(2010年)であるようです。
Annual Report 2010(中国国家知識産権局)(リンク先削除されました。)
このような状況で、日中特許審査ハイウェイが利用できるようになって中国での早期権利化が実現できるようになることは喜ばしいことであると思います。
2011年05月11日 |
カテゴリ: 特許関連